久しぶりに宝塚を観てきたよ。
今回は、楽しみというより品定めでもするような、底意地悪い気持ちで向かったと思う。純粋なファンというより、批評家目線。自分がこれからも宝塚を観続けるかどうか決めにきた。
結論から言うと、多分もうあんまり観ないと思う。誤解のないように言っておくと、作品はとても素敵だった!お芝居もショーも。
ただ、どうしても観劇中事件のことがちらついて心から楽しめなかった。私はどうしても、劇団と過激なファンにおいては隠蔽体質があるように見えてしまう。こんな煌びやかな舞台を見せてもらっている最中でも、裏側には何があるんだろう、お金を払って来ている以上私もこの構造に加担しているのではないか、といった気持ちが湧いて来てしまった。
将来、私は何になるのかなーとぼんやり考えながら見ていた。宝塚に出会ってから、ずっと演出家になりたかったせいで、観劇中踏ん切りがついてから気持ちが宙ぶらりんになってしまった。
文学かなー。小さい頃から小説は書き続けてきたけれど、いつかこれも手放しちゃうのかな。小さい頃興味あったことはだいたい諦めて、今もうこれくらいしか残ってないのにね。科学者になりたかった。私には日本語しかないと信じているけど、理系に進む未来もきっとあったんだろうな。真面目なお勉強好きだし。
でも観に行ってよかった!ショーの最後、羽根を見たときはやっぱりわくわくしてしまった。
映像特有のダイナミックさをうまく舞台に落とし込んでてよかった。ナートゥがきたときは心が躍った。
彩園ひなちゃん、めぐあいで見つけてからひっそり応援してたから、見つけられたの嬉しかった。
100%楽しい気持ちでは観劇できなかったから、「見たくないならチケット見たいやつに譲れ」勢に見つかったら怒られるかもしれない。実際、私も熱中していたときはそう思っていたけど、今はその考えを押し付けるのは間違っている気がする。正規の手段と値段で買っている以上、どんな気持ちで来てもよくて、全然違う人が、一つの箱に押し込められて、一つの舞台で待ち合わせするのが劇場の醍醐味なのかもしれない。
宝塚の浮いたお金は、歌舞伎やら能やらの他の芸術にトライする分に回してみようと思う!どうせ雪組は見に行くと思うし、私の気持ち的にはプラスの意味合いで少し距離を置いてみることにする。